
中国のネット規制をVPNなしで回避できるプランを探しているなら、ahamo(アハモ)のデータローミングが選択肢として挙がります。月額2,970円のプランに含まれる30GBのデータ通信が、そのまま海外でも追加料金なしで使えるためです。
なぜVPN不要で検閲を回避できるのか
中国のグレートファイアウォール(金盾)は、中国国内から発信されるインターネットトラフィックを監視・制限する仕組みです。しかし、ahamoのデータローミングを利用すると、通信経路が日本のドコモ回線を経由するため、インターネット上のIPアドレスが日本として認識されます。
つまり、端末は中国にいながらも、ネット上では「日本からアクセスしている」と判断されるわけです。この仕組みによって、中国政府のフィルタリングを受けることなく、普段どおりのサービスが利用できます。
中国でahamoを使って利用できるようになるサービス一覧
中国では以下のようなサービスがネット規制によって遮断されています。ahamoのローミング経由であれば、これらにアクセスできます。
- SNS・メッセージ:LINE、Instagram、X(Twitter)、Facebook、WhatsApp、Telegram、Messenger、BeReal
- 検索エンジン:Google
- メール:Gmail
- 動画・配信:YouTube、ニコニコ動画、Netflix、TVer、Vimeo
- ニュース:BBC、ロイター、ニューヨーク・タイムズ
- コミュニケーションツール:Google Meet
- クラウドストレージ:Google Drive、Dropbox、Box
- ショッピング:Amazon Japan、楽天市場、メルカリ、ラクマ、Yahooショッピング
- 生成AI:ChatGPT、Claude、Perplexity、Gemini、Grok
- その他:Wikipedia
逆に、VPNなしの中国国内回線(ホテルのWi-Fiなど)でも使えるサービスは、Bing・Yahooメール・Outlook・ZOOM・Teams・Skype・OneDrive・iCloudなど、限られたものにとどまります。
中国でahamoのローミングをオンにする手順
設定自体は非常にシンプルで、2分あれば完了します。
iPhoneの場合
- 「設定」→「モバイル通信」をタップ
- 「通信のオプション」を選択
- 「データローミング」をオンに切り替える
- 「モバイル通信」画面に戻り「ネットワーク選択」をタップ
- 電波状況が不安定な場合は「自動」をオフにして、手動でキャリアを選択する
Androidをお使いの場合は、機種によって設定画面の名称が異なるため、ご利用の端末メーカーの手順を別途ご確認ください。
テザリング機能と組み合わせることで、ノートPCやタブレットも携帯のローミング回線経由でインターネットに接続することが可能です。
使う前に押さえておきたい3つの制限
5G通信は15日間の連続利用が上限
ahamoの海外ローミングで5G通信を利用できるのは、連続した15日間までです。15日を超えると速度が128kbpsへ制限され、テキストのやりとり程度しかできなくなります。SNSの閲覧や動画視聴は事実上不可能な速度です。
制限を解除するには、一度日本に戻ってデータ通信を行う必要があります。帰国後に再び渡航すれば、また最大15日間の5G通信が利用できます。
なお、中国へのパスポートでの滞在可能期間も原則15日以内であるため、短期出張者にとってはこの制限が実質的に問題になるケースは少ないといえます。
通信速度は日本国内より若干落ちる
データが日本のドコモ回線を経由する構造上、レイテンシ(遅延)がやや増加します。実際に中国国内で速度測定を行ったところ、YouTubeなどの動画を視聴できる水準は確保されていましたが、日本国内での利用と比べると体感速度に差があります。
通信容量の節約も考慮すると、外出先ではahamoのローミング、ホテルではWi-Fi+VPNを組み合わせる使い方が現実的です。ただし、ホテルのWi-Fiは中国のネット規制の対象となるため、VPNが必要になります。
月間データ容量は日中共通で消費される
ahamoの月間データ上限は30GBです。日本国内での利用分と中国でのローミング分は合算されるため、動画を頻繁に視聴するなど使い方によっては容量不足になることもあります。
大盛りオプション(110GB)を契約している場合でも、海外ローミングで使えるのは30GBまでという点に注意が必要です。
通信容量を節約するための実践的なコツ
- 移動中や外出時はahamoのデータローミングを使い、ホテルではWi-Fiに切り替える
- 通信しない時間帯はデータローミングをオフにしておく
- 動画視聴はWi-Fi環境下(VPN併用)で行い、ローミングでは情報収集・連絡に絞る
参考として、5日間の滞在で日中はデータローミング・夜間はホテルのWi-Fiを使った場合でも、ローミング消費量はかなり抑えられることが確認できています。
ahamoが中国向けに向いている人
- 15日以内の短期出張・旅行で訪中する予定がある人
- VPNの設定や別途SIMカードの手配など、追加の手続きを避けたい人
- 普段使いのスマホをそのまま中国でシームレスに使いたい人
一方で、15日を超えて滞在する場合や、業務上の都合でより安定した通信速度が必要な場合は、香港SIMや中国向けのeSIMの併用を検討するのが現実的です。
よくある質問
中国での通話は料金がかかりますか?
音声通話を行う場合は国際電話料金が発生します。ahamoのローミングを使えばLINEやMessengerなどのアプリ通話が利用できるため、コストを抑えたい場合はそちらを活用するのがおすすめです。
テザリングは中国でも使えますか?
データローミングをオンにした状態であれば、日本国内と同様にテザリング機能を利用できます。PCやタブレットをスマホ経由でネットに接続したい場合にも対応しています。
大盛りオプション加入中の場合、海外での容量はどうなりますか?
大盛りオプション(110GB)を契約していても、海外データローミングで利用できる上限は30GBです。オプションの上乗せ分は海外ローミングには適用されません。
つながりにくい・速度が遅いときはどうすればいいですか?
ネットワーク選択の画面から「自動」をオフにして、手動でキャリアを切り替えてみてください。これまでの検証でも、手動切り替えによって接続が安定したケースが複数確認されています。
ホテルのWi-Fiとahamoのローミングはどちらがおすすめですか?
通信容量の節約という観点からは、ホテルではWi-Fiを使うのが効率的です。ただし、ホテルのWi-Fiは中国のネット規制の影響を受けるため、LINEやGoogleなどを使いたい場合はVPNが別途必要になります。外出中はahamoのローミング、ホテルではWi-Fi+VPNという使い分けが最もバランスのよい方法といえます。
15日の上限を超えてしまった場合はどうなりますか?
速度が128kbpsに制限され、快適な通信は難しくなります。制限を解除するには一度日本に帰国してデータ通信を行う必要があります。帰国後に再び中国へ渡航した場合は、また15日間のカウントがリセットされます。
長期滞在の場合はahamoだけでは対応できませんか?
15日を超えた連続利用では速度制限がかかるため、それ以上の滞在にはahamoだけでは対応しきれません。中国でのネット検閲を回避しながら長期間使いたい場合は、香港SIMや中国向けeSIMの利用が現実的な選択肢です。