
「中国に渡航・滞在する予定があるが、VPNを使っても大丈夫なのか?」という疑問を持つ人は少なくありません。
結論から言うと、個人が静かに使う分には、現実的なリスクはほぼないと言えます。
ただし「ほぼない」と「ゼロ」は違います。法律上はグレーな部分があり、使い方を誤れば問題になるケースも存在します。
この記事では、中国のVPN規制の法的根拠・実際の摘発状況・安全に使うための注意事項を順序立てて解説していきます。
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中国のVPN規制を定める法律の正体
「中国ではVPNが違法」とよく言われますが、VPNそのものを名指しで禁止した法律があるわけではありません。
規制の根拠となっているのは、1996年に制定された「中華人民共和国コンピュータ情報ネットワーク国際接続管理暫定規定(中华人民共和国计算机信息网络国际联网管理暂行规定)」です。
この規定のポイントは以下の3点に集約されます。
法律上のポイント
- 中国国内から国際インターネットに接続する際は、政府が指定する「国際ゲートウェイ」を経由しなければならない(第6条)。VPNはこのゲートウェイを迂回できるため、規制対象とみなされる可能性がある
- 事業目的で国際ネットに接続するには「国際接続事業許可証」が必要(第8条)。VPNを使った接続は、この許可制の管理を無効化するものとして問題視されうる
- 国際接続を通じて国家機密の漏洩や安全保障を脅かす行為は禁止(第13条)。当局がVPNを監視困難な通信手段として問題視する根拠のひとつとなっている
この規定に違反した場合、「公安機関による接続停止命令・警告、および最大1万5000元の罰金」が科されると明記されています。
違法所得がある場合は没収の対象にもなります。
実際に摘発された事例と、その件数の少なさ
法律上のリスクがあることは事実ですが、摘発された事例は数億人規模のVPN利用者に対して、記録に残るものは極めて少数です。
以下に代表的な摘発例を紹介します。
行政処罰(警告処分)
2019年から2020年にかけて、張韜という人物がVPNソフト「LANTERN」を使って繰り返しWikipediaにアクセスしていたことが発覚。
公安機関に摘発され、「無断で非正規チャンネルを通じた国際接続を行った」として行政処罰(警告処分)を受けました(出典:維基文庫)。
違法な仕事として3年間の所得2100万円没収
また、河北省のプログラマーがVPNを使ってGitHub経由で海外から仕事を請け負っていた事例では、罰金4000円相当に加え、3年分の収入に相当する約105万元(約2100万円)の没収処分が下されています(出典:VPN使い海外と仕事の中国プログラマ、違法な仕事として3年間の所得2100万円没収)。
注目すべきは、張韜の件は「VPNで資料を調べていた」という個人利用に近い行為でありながら摘発されている点です。
一方で、摘発がほとんど表面化しないのも事実で、数億人以上とも言われる中国のVPN利用者の中で処罰された例は、報告ベースでは極めてわずかにとどまっています。
海外在住者の視点としては、Quoraにこのような投稿があります。
中国に住んでいて日常的にVPNを使っているが、一度も捕まったことはない
「中国に住んでいて日常的にVPNを使っているが、一度も捕まったことはない。
グレートファイアウォール(GFW)の存在を中国政府は公式に認めていないため、法律上の明確な規定も曖昧なままになっている。
CCP批判など過激な行動を取らない限り、普通に使う分には問題ない」
(出典:Quora)
なぜ中国はVPN利用を全面的に取り締まらないのか
中国が本気でVPNを取り締まれば、技術的には個人利用者の大半を検挙することは不可能ではありません。
にもかかわらず現実にそうなっていない理由は、規制の「本当の目的」にあります。
中国のインターネット検閲は、大きく2つの動機に基づいています。
中国がネット検閲を行う2つの目的
- 組織的・大規模な政府批判の拡散を防ぐこと。ネット上での反政府運動や世論形成の阻止が主眼であり、個人がひっそりYouTubeを見ることは射程に入っていない
- 通信・インターネット産業を国家の重要インフラとして管理し、外資系プラットフォームの市場参入を阻んで国内企業(百度・微信・微博など)を育てること
つまり、個人が目立たずVPNを使うだけなら、この2つの目的のいずれにも抵触しないのです。
政府が問題視するのは「大々的な情報発信」「政府批判の組織化」「VPNを使った商業活動」であり、静かに海外サービスを利用している個人を逐一追いかけるコストと利益が釣り合わないという現実があります。
中国でVPNを使う際の注意事項
規制の目的を踏まえれば、どのような行為が問題になりやすいかは自ずと見えてきます。
以下の5点を守ることで、不要なリスクを最小限に抑えられます。
SNSやオフラインで使用を大きく広めない
友人に「このVPN使ってみて」とSNSで発信したり、多人数に向けてVPNを勧めたりする行為は、規制の目的に抵触する可能性があります。
あくまで自分だけが使う前提で、静かに利用することが重要です。
VPNを使って金銭的な利益を得ない
先述の河北省のプログラマーの事例が典型例です。
VPNを使って海外クライアントから仕事を受注する・海外プラットフォームで広告収益を得るといった行為は、「VPN利用によって不当な利益を得た」と判断される危険があります。
個人的な利用の範囲に留めるべきです。
取得した海外情報をむやみに拡散しない
VPN経由で入手したニュースや動画を中国のSNSでシェアすることは、「VPNを使って情報収集している」と自ら告知するような行為です。
情報の拡散は控え、閲覧にとどめておくのが賢明です。
政権批判につながる発言を避ける
海外メディアには中国政府に批判的な論調のものも多くあります。
こうした情報を元に政治的な主張をSNSなどで発信すると、VPN使用を理由にした不利益措置を受ける可能性が高まります。
政治的発言は控えることを強くすすめます。
無料VPNは使わない
これは中国に限らず共通して言えることですが、無料VPNはセキュリティ・プライバシー・接続安定性のすべてにおいて信頼性に欠けます。
中国で提供されている無料VPNの中には、収集した通信履歴や個人情報を当局に提供している疑いのあるものも存在します。
有料かつ海外拠点の実績あるサービスを選ぶことが不可欠です。
中国での利用に対応したおすすめVPN3選
中国国内ではVPNサービスのサイト自体にアクセスできないケースが多いため、渡航前にダウンロード・設定まで済ませておくことが絶対条件です(一部のサービスは例外あり)。
また、中国政府は定期的にVPNをブロックするため、それに迅速に対応してきた実績のあるサービスを選ぶことが重要になります。
ExpressVPN:接続速度と安定性で業界最高水準

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内容 |
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本社所在地 |
英領バージン諸島 |
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月額料金(2年プラン) |
$4.49〜/月 |
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返金保証 |
30日間 |
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サーバー台数 |
3,000台以上 |
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対応国数 |
113カ国 |
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同時接続台数 |
10〜14台(プランによる) |
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日本語対応 |
アプリ・サポートともに対応 |
全世界で400万人以上が利用するExpressVPNは、VPN LIFEの速度検証で常にトップクラスの数値を記録しています。
一般的なVPNアプリは起動から接続完了まで30〜60秒かかりますが、ExpressVPNはその工程をわずか10秒ほどで完了。
毎日使うツールとしてのストレスのなさは、長期利用者からも高い評価を得ています。
地域制限への対応力も高く、4K動画の視聴でも品質低下を感じにくい通信速度を維持。
中国からの接続実績においても安定していると評価されており、渡航先を問わず使えます。
ExpressVPNのメリット・デメリット
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通信速度・安定性ともに業界トップクラス
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アプリの起動から接続まで最速10秒程度
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113カ国のサーバーに対応し、用途の幅が広い
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ノーログポリシーを採用し、通信履歴を保持しない
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ビットコインによる匿名支払いに対応
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日本語でのサポートにも対応
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他社と比べると月額料金はやや高め
\【VPN LIFE特典】/
3ヵ月の無料期間が追加でもらえる!
12vpn(12vpx):規制への対応力が光る中国向けVPN

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内容 |
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本社所在地 |
オランダ |
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料金 |
月額プラン:$27.99/月 年間プラン:$12.50/月 2年プラン:$10.00/月 |
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返金保証 |
14日間 |
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サーバー設置国 |
31カ国 |
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同時接続台数 |
6台(同一サーバーへの同時接続は不可) |
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日本語対応 |
なし(英語のみ) |
12VPNはオランダを拠点とするVPNプロバイダで、中国からの利用実績において長年安定した評価を維持しています。
最大の特徴は、中国国内からでも申し込みが可能な専用アクセスリンク(https://blockthis.xyz/)を用意している点です。
他のVPNサービスは公式サイト自体がブロックされているため、現地到着後に契約しようとしても手詰まりになりますが、12VPNはこの問題を解決しています。
インターフェースや公式ドキュメントは英語のみですが、Chrome翻訳やDeepLを併用すれば内容の把握に困ることはないでしょう。
規制環境の変化に対するサポートの対応速度が速く、問題が発生した際の修正も比較的早いとユーザーから評価されています。
12VPNのメリット・デメリット
- 規制強化への対応が迅速
- 中国国内から契約・申し込みができる
- 同時接続台数が6台と多め
- Google Chrome拡張機能から操作可能
- サポートの応答品質が高い
- サポートが英語のみ
\ 中国国内から/
\ 中国国外から/
UCSS:通信品質に妥協したくない人のための最速VPN

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内容 |
|---|---|
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本社所在地 |
韓国 |
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料金 |
UCSS Lite:$29.00/月 UCSS(3ヵ月):$12.00〜$70.00/月 UCSS(12ヵ月):$9.00〜$52.50/月 |
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返金保証 |
なし |
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サーバー設置国 |
18カ国以上 |
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同時接続台数 |
3台(Liteプランは2台) |
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日本語対応 |
あり |
UCSSは韓国のセキュリティ企業が運営するサービスで、厳密にはVPNではなくShadowsocksプロトコルを採用したプロキシサービスです。
Shadowsocksは一般的なVPNよりもトラフィックパターンを通常のHTTPS通信に近づけられるため、グレートファイアウォールに検出されにくい特性があります。
日本人技術スタッフが常駐しているとされており、カスタマーサポートも日本語で対応しています。
通信速度と安定性に優れており、4K動画のストリーミングやオンラインゲームといった帯域を消費する用途でも満足できるパフォーマンスを発揮します。
ただし、データ通信量に上限が設けられており、返金保証や無料トライアルがない点は導入前に理解しておく必要があります。
UCSSのメリット・デメリット
- 中国での利用に最適化された設計
- 通信速度と安定性が突出して高い
- 日本語サポートが充実している
- セキュリティレベルが高い
- 多様なデバイスに対応
- 料金が他サービスと比べて高め
- データ通信量の上限がある
- 無料トライアル・返金保証がない
- 同時接続台数が少ない
\ 日本語サポートにも対応!/
まとめ:中国でVPNを使う前に押さえておくべきこと

この記事のポイント
- 中国ではVPN利用を規制する法律(国際ネット接続管理暫定規定)が存在するが、VPNを名指しで禁じた条文はなく、グレーゾーンが残る
- 実際の摘発事例は数億人規模の利用者に対して極めてわずかで、個人が静かに使っている分には現実的なリスクはほぼない
- 中国政府が本当に規制したいのは「組織的な政府批判」と「外資プラットフォームの浸透」であり、個人の静かな利用は射程外とみなされることが多い
- 安全に使うための5原則:①人に広めない②収益を得ない③情報を拡散しない④政府批判を避ける⑤無料VPNを使わない
- 渡航前に必ずVPNをインストールしておくこと。中国到着後では接続できないケースが多い
渡航前に各サービスの返金保証を活用してテストしておくことをすすめします。


