
再生ボタンを押した直後、動画の途中、そして最後まで見終わる寸前。YouTubeの広告が入り込む場所は、ここ数年で確実に増えました。
5分の動画を見るために30秒待たされる場面も珍しくなくなり、視聴そのものが億劫になったという声をよく聞きます。
テレビに慣れた方ほど、この割り込みを「CM」と呼びます。シーエムなし、コマーシャルなし。言い方はいくつもありますが、消したいものは同じです。
公式に用意された出口はYouTube Premiumの加入です。ただし日本では月額1,280円かかるため、そこまで払う気にはなれないという方も多いでしょう。
実際には、その何分の一かの負担で広告を消す道が残されています。
この記事では、かかる費用・導入にかかる手間・使える端末の3点を基準に、現実的に選べる手段を並べて整理します。
iPhone、Android、Fire TVをつないだテレビ。同じ手段でも端末が変わると届く範囲が変わるので、そこは手段ごとに分けて書きます。
Other languages: English and 中文, and Bahasa Indonesia, 한국어, ไทย and Tiếng Việt.
どの方法が自分に合っている?比較で見る選択肢の全体像
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方法 |
月額コスト |
対応デバイス |
導入の手間 |
安定性 |
|---|---|---|---|---|
|
格安国でYouTube Premiumを契約 |
約150円〜 |
iPhone・Android・PC・Fire TV |
やや高い(VPN+新規アカウント) |
高い(契約後はVPN不要) |
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VPNで広告非配信国経由で視聴 |
約300円〜(VPN代のみ) |
iPhone・Android・PC・Fire TV |
中程度 |
やや低い(常時VPN接続が必要) |
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広告ブロック拡張機能(uBlock Originなど) |
無料 |
PCブラウザのみ(iPhone・Androidは不可) |
低い(ワンクリックで導入) |
不安定(YouTubeの検知対策あり) |
|
Braveブラウザの利用 |
無料 |
PC・iPhone・AndroidのBrave内(YouTubeアプリは不可) |
低い(インストールのみ) |
不安定(検知リスクあり) |
選択肢を並べてみると、判断の分かれ目は意外とはっきりしています。財布への負担、いま使っている端末で通用するか、設定にどれだけ時間を割けるか。この3点です。
たとえば「テレビの大画面で広告を飛ばしたい」という方と、「仕事用のPCだけ静かになればいい」という方では、選ぶべき手段がまるで違ってきます。
前者はブラウザだけで完結する方法が最初から候補から外れますし、後者なら無料の手段で十分に足ります。
なお、当サイトでは主要7社のVPNについて、各社が公開しているサーバー一覧を毎日取り直し、155の国と地域それぞれに拠点があるかどうかを記録しています。
この記事で「その国のサーバーが使えるか」を書いている箇所は、その日々の実測にもとづいています。取得の仕組みはデータの取り方と検証方法に公開しています。
ここからは、それぞれの手段を順に見ていきます。
無料で今すぐ試せる方法:拡張機能とBraveブラウザ
お金をかけずに、今日この場で試せる手段は2つあります。どちらもブラウザ側で広告を止める仕組みです。
作業時間はどちらも数分程度で済みますが、共通する弱点として、スマートフォンのYouTubeアプリには効果が及びません。
広告ブロック拡張機能を使う
AdBlock

uBlock

Chrome、Firefox、Safariといった主要なブラウザには、広告を遮断する拡張機能を後から追加できます。
よく名前が挙がるのは「uBlock Origin」と「Adblock」の2つで、どちらも費用はかかりません。
導入後はとくに設定をいじる必要がなく、YouTubeを開いた時点で広告が抜け落ちます。
効果はYouTubeに限りません。ニュースサイトやブログに埋め込まれたバナーも一緒に消えるため、ブラウジング全体が軽くなったと感じる方もいます。
問題は、YouTube側もこの動きを把握しているという点です。近年は検知の精度が上がっており、引っかかると「広告ブロッカーの使用を停止してください」という画面が割り込み、再生そのものが止まります。
拡張機能を新しいバージョンに入れ替えると一時的に通ることもありますが、いたちごっこの域を出ません。長く付き合う前提の方法とは言いにくいのが実情です。
広告ブロック拡張機能のポイント
- 無料・追加費用ゼロで利用できる
- YouTube以外のサイトの広告にも効果あり
- PCのWebブラウザ限定で、スマホアプリには非対応
- YouTubeの検知アルゴリズムによってブロックされるリスクがある
Braveブラウザで視聴する

「Brave」はChromiumをベースにしたブラウザで、広告を遮断する仕組みが最初から本体に組み込まれています。
拡張機能を探して入れる手順が不要で、インストールを終えてYouTubeを開けば、その時点で広告の出ない状態になります。
拡張機能との違いは、遮断の処理がブラウザの内部で完結している点です。外付けの拡張機能に比べると検知されにくいと言われていますが、絶対に引っかからないという保証まではありません。
なお、Braveをパソコン専用の手段だと思われている方が多いのですが、これは誤解です。
Braveの公式サイトにはデスクトップ版と並んでAndroid版・iOS版が置かれており、YouTube向けの案内にも、モバイル版で広告とトラッカーを遮断することや、バックグラウンド再生、おすすめ動画の非表示といった機能が明記されています(2026年9月29日確認)。
つまりiPhoneでもAndroidでも、Braveの中でYouTubeを開くかぎり広告は出ません。
ただし効くのはBraveというブラウザの内側だけで、ホーム画面のYouTubeアプリには届きません。
引き換えに必要なのは、普段使っているブラウザを乗り換える決断です。
ブックマークやログイン情報、使い慣れた拡張機能の移し替えが発生するため、そこを面倒に感じるかどうかが分かれ目になります。
Braveブラウザのポイント
- 追加費用不要でブラウザをインストールするだけ
- 広告ブロックがブラウザ本体に組み込まれているため設定が少ない
- PCだけでなくiPhone・AndroidのBraveでも広告は消える
- 消えるのはBraveの中だけで、YouTubeアプリやFire TVには届かない
- YouTubeの検知によってブロックされる可能性はゼロではない
iPhone・Android・テレビでも広告を消すならVPNが有効
ここまでの2つは、ブラウザという限られた場所の中で効く手段でした。
使う端末を変えたとたん、どこまで届くかがはっきり変わります。
iPhoneとAndroidは、思われているほど手詰まりではありません。
前の章で書いたとおり、Braveにはスマートフォン向けの版があり、その中でYouTubeを開くかぎり広告は出ないからです。
ただし消えるのはBraveの内側だけです。
ホーム画面のYouTubeアプリを起動した瞬間、遮断は届かなくなります。
普段からアプリで見ている方にとっては、ここが実質的な行き止まりになります。
Fire TVをつないだテレビは、もう一段手前で止まります。
Braveにテレビ向けの版はなく、拡張機能を入れる枠組みもありません。
リビングの大画面こそCMが煩わしいのに、ブラウザで完結する手段は最初から候補に入らないわけです。
この行き止まりを越える手段は、発想そのものが違います。
ブラウザの内側で広告を消すのではなく、通信の出口そのものを別の国に移してしまう。
VPNはこれを端末のOSの層でおこなうため、Braveで見ていてもYouTubeアプリで見ていても、テレビのアプリであっても同じように効きます。
テレビ向けにも各社がアプリを用意しており、たとえばExpressVPNはFire TV Stick専用のアプリを公式サイトで配布しています(2026年9月29日確認)。
端末ごとに、どの手段がどこまで届くか
表の「拡張機能」は広告ブロック拡張機能、「VPN」はVPNで広告非配信国につなぐ方法、「Premium」は格安国でYouTube Premiumを契約する方法を指します。
「△」は、Braveブラウザの中で見るときだけ広告が消えるという意味です。
|
端末 |
拡張機能 |
Brave |
VPN |
Premium |
|---|---|---|---|---|
|
パソコン |
○ |
○ |
○ |
○ |
|
iPhone |
× |
△ |
○ |
○ |
|
Android |
× |
△ |
○ |
○ |
|
YouTubeアプリ |
× |
× |
○ |
○ |
|
Fire TV |
× |
× |
○ |
○ |
この表のうち、無料で済むのは広告ブロック拡張機能とBraveの2つです。
そしてその2つは、YouTubeアプリとテレビにはどうしても届きません。
ここから先は、その2つに届く手段を順に見ていきます。
YouTubeが広告プログラムを展開していない国から視聴する

※上記はNordVPNで接続した例
意外に知られていませんが、YouTubeの広告は世界のどこでも同じように流れているわけではありません。
アルバニア、モルドバ、ミャンマーといった国々は収益化プログラムの対象に入っておらず、これらの国のIPアドレスで接続すると、広告そのものが配信されない状態になります。
つまりVPNでその国のサーバーを選ぶだけで、スマートフォンでもタブレットでもテレビでも、端末を問わず広告の出ない環境が手に入ります。
広告非配信国に対応しているVPNサービスの比較
|
VPNサービス |
月額(最安プラン) |
アルバニア |
モルドバ |
ミャンマー |
|---|---|---|---|---|
|
$2.03/月 |
○ |
○ |
× |
|
|
$2.39/月 |
○ |
○ |
○ |
|
|
$3.99/月 |
○ |
○ |
○ |
|
|
$4.59/月 |
○ |
○ |
○ |
※対応状況は、各社が公開しているサーバー一覧を当サイトが2026年9月4日に取得して確認したものです。月額は各社公式の最安プランで、為替と時期により変動します。
3か国すべてを押さえているのは、SurfsharkVPN・NordVPN・ExpressVPNの3社です。この中では月額の最も安いSurfsharkVPNが第一候補になります。
PIA VPNはアルバニアとモルドバには拠点を持っていますが、ミャンマーの一覧には出てきません。価格だけで選ぶと接続先が2か国に限られる点は押さえておいてください。
補足として、当サイトが毎日追いかけている7社のうち、アルバニアには7社すべて、モルドバには6社、ミャンマーには4社が拠点を公開していました。
「広告非配信国に強いVPN」を選ぶ実質的な難所はミャンマーで、ここに対応していない会社のほうが多いのが現状です。
この方法は、見ているあいだずっとVPNにつないだままになります。気になるのは速度でしょう。
当サイトはNordVPNとSurfsharkの2社を14都市・のべ46回にわたって計測しています。素の回線と突き合わせられる11都市では、VPNを通したあとに残る速度は40〜90%でした。東京は780Mbpsの回線がNordVPNで444.9Mbps(57%)、Surfsharkで399.9Mbps(51%)です。
落ちること自体は避けられませんが、落ちたあとに残る幅はこの範囲でした。
VPNで広告非配信国から視聴するポイント
- スマホ・タブレット・テレビなど全デバイスで広告を排除できる
- YouTube視聴のたびにVPNへの接続が必要になる
- サーバーの混雑状況によっては動画の読み込み速度が低下することがある
- VPN月額費用(約300円〜)が継続的に発生する
- ミャンマーに拠点を持つ会社は限られるため、契約前に国名の一覧で確かめる
YouTube Premiumを格安で契約する

YouTube Premiumの値付けは国ごとにばらばらで、日本の月額1,280円は世界的に見ると高い部類に入ります。
物価の異なる国では桁がひとつ違うこともあり、その国のサーバーに接続した状態で申し込めば、日本の数分の一の負担でPremiumを使い続けられます。
日本より大幅に安くYouTube Premiumを契約できる主な国
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国 |
月額(円換算) |
現地通貨での価格 |
|---|---|---|
|
約143円 |
1,100ナイラ |
|
|
インド |
約199円 |
129ルピー |
|
アルゼンチン |
約247円 |
1,899ペソ |
|
トルコ |
約301円 |
57.99リラ |
|
フィリピン |
約356円 |
159ペソ |
|
約386円 |
99フリヴニャ |
|
|
インドネシア |
約472円 |
59,000ルピア |
|
約474円 |
79,000ドン |
|
|
マレーシア |
約492円 |
17.9リンギット |
※為替レートは変動するため、最新情報はご自身でご確認ください。
仮にナイジェリアで契約した場合、日本との差額は月あたり1,100円前後です。1年に直せば1万3千円を超え、ファミリープランで比べれば開きはさらに大きくなります。
>>>関連記事:【最安値の国はどこ?】YouTube Premiumが安い国ランキングまとめ!
この方法が優れているのは、契約さえ完了してしまえばVPNが不要になるという一点に尽きます。
広告なしの再生も、画面を閉じたままの再生も、YouTube Musicも、Premiumの機能をそのまま使えます。通信がVPNを経由しないので、速度が落ちる心配もありません。
一方で、手続きのハードルは年々上がっています。日本発行のクレジットカードが決済で弾かれた、VPNに接続しているとPremiumの申し込みページ自体が開かない、といった報告が続いています。
一度で通ると期待せず、時間に余裕のあるときに取りかかるのが無難です。
なお、契約したい国のサーバーを持っているかどうかは、会社によって差があります。
当サイトの実測では、上の表に挙げた国のうちナイジェリア・アルゼンチン・トルコ・フィリピン・ウクライナ・インドネシア・マレーシアには7社すべてが拠点を公開しており、インドとベトナムは6社でした。契約先の国を決めてから、対応している会社を選ぶ順序が確実です。
通らなかったときのために、VPN側の返金保証の日数も見ておいてください。
当サイトが調べた範囲では、NordVPN・Surfshark・Private Internet Accessが30日、Mullvadが14日、Windscribeが7日、CyberGhostが45日(1か月プランだけは14日)でした。
契約が通らずVPNの支払いだけが残る、という事態はこれで避けられます。
格安国でYouTube Premiumを契約するポイント
- 契約後はVPN不要で全デバイスから利用できる
- バックグラウンド再生やYouTube Musicなど、Premiumの全機能が使える
- 通信速度への影響がなく、安定した視聴環境を維持できる
- YouTube側の規制により、VPNや日本のクレジットカードが使えないケースがある
- 契約更新時に再び問題が発生する可能性がある
- 狙う国にサーバーがある会社かどうかを、申し込む前に国名の一覧で確かめる
>>>関連記事:【3つの方法】YouTubeプレミアムを安くするには?!VPN利用で格安契約が可能
YouTubeを広告なしで見る際によくある質問
VPNを使ってYouTube Premiumを契約することは違法ではない?
VPNというサービス自体は、利用を制限している一部の国を除けば、日本を含む多くの国で問題なく使えます。
VPN経由で接続したことを理由にYouTubeのアカウントが消されたという話は、現時点では確認できていません。
今後YouTubeが独自に締め付けを強める展開はあり得ますが、それは各社が定める利用規約の範囲の話であって、法律に触れるかどうかとは別の軸になります。
このあたりの整理は「YouTube PremiumでのVPN利用は違法?」にまとめています。
VPN接続中にYouTubeへのアクセスが制限されることはある?
「お客様の国を確認できません」と表示され、Premiumの申し込み画面まで進めないという事例は実際に起きています。
決済の段階でも、その国で発行されたカードしか受け付けず、海外のカードでは通らないという報告が出ています。
格安国での契約を狙うのであれば、接続先の国を変える、同じ国でも別の都市に切り替えるなど、複数の組み合わせを試すのが現実的な対処になります。
広告ブロッカーを使うとアカウントが停止されることはある?
広告ブロッカーを入れていたという理由だけでアカウントが凍結された事例は、確認されていません。
ただし検知された時点で、警告画面が割り込んで再生が止まる措置は現に取られています。
アカウントが消えるわけではないものの、その場で動画を見られなくなるという意味では、実害は同じです。
VPNサービス自体に広告ブロック機能はある?
ExpressVPNやNordVPNをはじめ、主要なVPNの多くは広告を遮断する機能をオプションとして持っています。
ただし対象は主にウェブサイト側の広告で、YouTubeの動画に挟まる広告まで消せるとは限りません。
広告をきちんと断ちたいのであれば、VPNの遮断機能だけに任せるのではなく、この記事で挙げた方法と組み合わせる形が確実です。
まとめ:目的と予算で選ぶ最適な方法

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方法 |
月額コスト |
対応デバイス |
VPNの必要性 |
|---|---|---|---|
|
格安国でYouTube Premiumを契約 |
約150円〜 |
iPhone・Android・PC・Fire TV |
契約時のみ |
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VPNで広告非配信国から視聴 |
約300円〜(VPN代) |
iPhone・Android・PC・Fire TV |
視聴のたびに必要 |
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広告ブロック拡張機能 |
無料 |
PCブラウザのみ |
不要 |
|
Braveブラウザ |
無料 |
PC・iPhone・AndroidのBrave内 |
不要 |
広告を消す手立ては、突き詰めると「ブラウザで止める無料の道」と「VPNを使う有料の道」の2本に整理できます。
スマートフォンについては、Braveの中で見るぶんには無料の道が残っています。
ただしYouTubeアプリとテレビまで静かにしたいのであれば、選べるのはVPNを使う側だけです。
なかでも格安国でPremiumを契約するやり方は、最初の手続きさえ越えてしまえば、そのあと何もしなくてよくなります。長い目で見たときの負担がいちばん軽いのはこの方法です。
反対に、パソコンとスマートフォンのブラウザで見る時間がほとんどで、お金は1円も出したくないという方は、uBlock OriginかBraveブラウザから始めれば十分です。
ただしYouTube側の検知は年ごとに厳しくなっています。今日うまくいった方法が来月も通る保証はない、という前提だけは持っておいてください。


