海外に出たとき、通信をどうするかは旅の快適さに直結します。ポケットWi-Fiを借りる、現地SIMを探す、あるいはそのままローミングで済ませる——選択肢はいくつかありますが、手間とコストを天秤にかけると、意外と悩ましいものです。 ahamo(アハモ)のデータローミングは、日本で契約している月額プランの通信容量(30GB)を海外でもそのまま使えるのが特徴です。追加料金が発生しない点で、短期渡航者にとってはかなり合理的な選択肢になります。 とはいえ「本当に使えるの?」「速度はどうなの?」という疑問は当然わきます。この記事では、VPN LIFEのチームが実際に複数の国でahamoの接続検証を行った結果をもとに、海外利用のリアルをお伝えします。 この記事の数字について 調べているVPN 7社 サーバーのある場所 157の国と地域を、毎日数え直しています 通信速度 14都市で、実機を使って自分たちで計測しています 各社の発表をそのまま書き写したものではありません。サーバーの台数と拠点の数は、各社が公開している一覧をそのまま数えたものです。実測が済んでいない項目には推定値を入れず「計測中」と書いています。取り方はデータの取り方と検証方法にまとめています。 他の言語で読む English / 中文 / Bahasa Indonesia / 한국어 / ไทย / Tiếng Việt 検証した国と地域 今回検証したのは、シンガポール、タイ(バンコク)、ベトナム(ホーチミン)、マレーシア(クアラルンプール)、フィリピン(マニラ)、韓国(ソウル)、台湾(台北)、香港の合計8か国・地域です。 VPN LIFEは、グローバルビジネスを手がけるSNIチームによって運営されており、メンバーが実際に現地へ渡航し、そのつど通信環境を確認しています。 結論から言えば、いずれの国でも通信自体は問題なく行えました。速度や安定性については後述しますが、旅行や出張で必要な用途をカバーできる水準は確保されていました。 海外でahamoを使うための設定手順 設定は非常にシンプルで、iPhoneの場合は以下の流れで完了します。 「設定」→「モバイル通信」を開く 「通信のオプション」を選択する 「データローミング」をONにする 「モバイル通信」に戻り「ネットワーク選択」を確認する 接続が不安定な場合は「自動」を解除し、手動でキャリアを選ぶ Androidの場合は機種によって操作画面が異なるため、メーカーまたはahamoの公式ガイドを確認してください。 自動接続でほとんどの場合は問題ありませんが、電波が不安定なエリアでは手動によるキャリア選択が有効です。ドコモ公式の「国際ローミング対応エリア」ページから、各国で選択可能なキャリア一覧を確認できます。 また、データローミングをONにした状態でテザリング機能を有効にすれば、ノートPCやタブレットもスマホ経由でネットに接続できます。荷物を減らしたい出張者には特に便利な使い方です。 日本のサービスに海外からアクセスできる データローミングを使うと、通信が日本のネットワークを経由するため、IPアドレスが日本として認識されます。これにより、通常は海外からアクセスできない国内向けサービスも利用可能になります。 たとえば以下のようなサービスは、通常の海外接続では利用できませんが、ahamoのデータローミング経由であれば使えるようになります。 海外からアクセスできないが、ahamoローミングで利用可能になるサービス カテゴリ 主なサービス 動画配信 U-NEXT、TVer、ABEMA、Lemino、NHKプラス、FODプレミアム、dアニメストア、ニコニコ動画など 音楽・ラジオ radiko、レコチョク 電子書籍・マンガ 楽天マガジン、ピッコマ、LINEマンガ フリマ・ショッピング メルカリ、ラクマ、セカイモン 決済・交通 PayPay、楽天Edy、えきねっと ゲーム ウマ娘、ドラクエ10、呪術廻戦ファントムパレード、DMM GAMESなど マッチング他 ペアーズ、with、Omiai など ただし動画を長時間視聴すると通信容量の消費が早くなるため、ホテルのWi-Fiと使い分けることをおすすめします。 実名登録なしで即使えるのも利点 香港や台湾など一部の地域では、現地SIMを使う際にICCIDやパスポート情報を登録する「実名登録」が求められます。手続き自体はそれほど複雑ではありませんが、到着直後の慌ただしいタイミングに行うのは少し手間です。 ahamoのデータローミングはこの手続きが一切不要。データローミングをONにするだけで通信を開始できます。到着後すぐに地図を開いたり、交通情報を調べたりできるのは、実際の旅行・出張では地味に助かります。 海外でahamoを使う前に知っておきたい3つの制約 5G利用は連続15日が上限 ahamoの海外データローミングで5G通信を使えるのは、連続して最大15日間までです。この期間を超えると通信速度が128kbpsに制限され、SNSの閲覧や地図の読み込みでさえ厳しくなります。動画視聴は事実上不可能です。 制限を解除するには、いったん日本に帰国してデータ通信を行う必要があります。リセットされれば再び海外で最大15日間の5G利用が可能になります。 2週間以上の連続滞在が予定されている場合は、現地eSIMや別の通信手段との併用を検討してください。 速度は日本より落ちる場合がある データローミングは通信が日本経由になる分、レイテンシ(応答速度)が高くなりやすく、ダウンロード速度も日本国内より遅く感じることがあります。 参考として、各国での実測値は以下のとおりです(VPN LIFEスタッフによる検証)。 検証地 ダウンロード速度(目安) 実用評価 シンガポール 一般的な用途で十分な速度 YouTube視聴も可能 韓国 良好 地図・SNS問題なし 台湾 良好 動画もおおむね視聴可 タイ やや変動あり 情報収集・連絡用途は快適 移動中や外出先での情報収集・メッセージ送受信であれば不満を感じる場面はほぼありませんでした。接続が不安定に感じたときは、手動でキャリアを切り替えると改善することがあります。 海外での利用も月間容量を共有する ahamoの標準プランは月30GBで、日本と海外の利用分が合算されます。大盛りオプション(110GB)を契約していても、海外ローミングで使えるのは30GBまでです。 5日間の海外滞在で、日中はデータローミング・夜間はホテルのWi-Fiを使った場合、消費量はかなり抑えられる傾向にあります。帰国後の残量不足を防ぐためにも、宿泊先のWi-Fiを積極的に活用することをおすすめします。 こんな人にahamoの海外ローミングが向いている 日本で使っているスマホのまま、手続きなしで海外でもネットを使いたい人 年に数回、短期の海外出張や旅行がある人 現地SIMの購入やポケットWi-Fiのレンタルを手間に感じている人 日本の動画・アプリサービスを海外でも継続して使いたい人 逆に、2週間を超える長期滞在や、大容量の通信が必要な用途には、現地eSIMとの組み合わせを検討する価値があります。 よくある質問 海外で電話をかけると料金はかかりますか はい、音声通話は国際料金が別途発生します。LINEやWhatsAppなどのアプリ通話を活用すれば、データ通信のみで無料で通話できます。 ...