
無料で使えるVPNとして有名な「VPNネコ」に潜むリスクをVPN LIFE編集チームが徹底検証しました。
結論から申し上げると、当サイトではVPNネコの利用を推奨していません。
運営主体が特定できず、データの取り扱い方針も公開されていないためです。
VPNネコの総合評価

VPN LIFE編集チームがVPNネコを実際に検証した結果、総合評価は5点満点中1.5点となりました。
無料で使える手軽さは確かに魅力ですが、それを打ち消して余りある不安要素が残ります。
● 評価の内訳
- 良い点:料金が一切かからず、アプリを入れればすぐ接続できる
- 気になる点1:運営会社の実体がつかめない
- 気になる点2:暗号化方式やログ管理の方針が公開されていない
- 気になる点3:実測の通信速度が実用ラインを下回る
VPNは通信内容がすべて通過する場所です。
そこを運営しているのが誰なのか分からないというのは、鍵を預ける相手の顔が見えないのと同じ状態だと考えてください。
月額数百円で身元の明らかな有料VPNが使える以上、あえてリスクを取る理由は見当たりません。
そもそもVPNネコとはどんなアプリか

VPNネコは、ネコのイラストをアイコンに採用したスマートフォン向けのVPNアプリです。
英語圏では「VPN Cat Master」という名称で流通しています。
最大の特徴は、課金要素なしで接続できる点にあります。
VPNアプリの大半が月額制を採用しているなかで、無料という一点だけで多くのダウンロードを集めてきました。
接続できるサーバーの設置国
現在提供されているサーバーは、以下の10カ国に置かれています。
VPNネコで接続できるサーバーの設置国

- アメリカ
- カナダ
- イギリス
- ドイツ
- インド
- オーストラリア
- シンガポール
- フィリピン
- 韓国
- 日本
アプリを起動すると、選択肢は「どの国につなぐか」と「接続するかどうか」の実質2つだけです。
設定項目がほとんどないため操作は簡単ですが、裏を返せば暗号化方式を選んだり、キルスイッチを有効にしたりといった調整が一切できないということでもあります。
なお画面上には「まっすぐに接続する」といった、日本語としてこなれていない表示がいくつか残っています。
機械翻訳をそのまま貼り付けたような文言が放置されている点は、開発体制の丁寧さを推し量る材料のひとつになるでしょう。
運営元をたどると見えてくる不透明さ
VPNネコを評価するうえで、最も重く見るべきなのが提供元の問題です。
アプリストアの表記を時系列で追いかけると、運営名義が何度も入れ替わってきたことが分かります。
名義は少なくとも3度変わっている
現時点でのアプリの提供者は「Secure Network」という表記になっています。
ところが、この名前を検索エンジンにかけても、企業サイトも所在地も担当者名も出てきません。
同名の一般名詞的なページがヒットするだけです。
「Secure Network」をGoogleで検索した結果

その前は「Secure Connection PTY. LTD.」という名義でした。
こちらも同様に、事業内容を説明するページは確認できません。
参考:「Secure Network」をGoogleで検索した結果
「Secure Connection PTY. LTD.」をGoogleで検索した結果

参考:「Secure Connection PTY. LTD.」をGoogleで検索した結果
さらにさかのぼると「FOURSEASON YUMMY PTY. LTD」という名義に行き着きます。
FOURSEASON YUMMY PTY. LTDの会社情報

オーストラリアで2017年1月に登記された法人であることは登記情報から読み取れますが、判明するのはそこまでです。
事業実態を示す資料は見当たりません。
参考:FOURSEASON YUMMY PTY. LTDの会社情報
名義変更が続くことの意味
企業名が変わること自体は、買収や組織再編によって起こり得ます。問題は、変更後の名義についても情報がまったく出てこないことです。
3つの名義すべてが検索の壁の向こう側にあるという状態は、偶然の産物とは考えにくいでしょう。
実務的な影響も無視できません。通信障害が起きても、情報漏えいが疑われても、問い合わせる窓口が存在しないのです。
もっとも、料金を受け取っていない以上、サポートを提供する契約上の義務すらないとも言えます。
公開されていないセキュリティ方針

運営主体が分からない以上、その組織がどんなルールで通信を扱っているかも当然分かりません。
有料VPNであれば当たり前に公開されている情報が、VPNネコには存在しないのです。
確認できない項目
- どの暗号化規格を採用しているのか
- 接続ログを保存しているのか、保存しているなら期間はどれくらいか
- アプリが端末から取得している情報の範囲
- 取得した情報を第三者に渡しているのかどうか
- 第三者機関による監査を受けた実績があるのか
これらのうち一つでも答えられないVPNは、本来なら候補から外すべきものです。
VPNネコの場合、すべてが空欄になっています。
「VPN Master」系アプリへの警告
セキュリティ情報を扱うRestore Privacyは、Google PlayやApp Storeに「VPN Master」の名を冠した無料VPNが多数存在すると指摘しています。
同メディアが実際に検証したところ、高評価と数百万規模のインストール実績を持つにもかかわらず、それらのアプリには危険なマルウェアが含まれていたと報告されています。
前述のとおり、VPNネコの英語名称は「VPN Cat Master」です。
名称が近いだけで同一視するのは早計ですが、同系統の命名を用いる無料VPN群に警告が出ている事実は、判断材料として押さえておくべきでしょう。(出典:https://restoreprivacy.com/vpn/warning-list/)
仮にアプリが不正な挙動をしていたとしても、責任を追及する相手が特定できません。
法的な救済手段が事実上閉ざされている、という点こそが最大のリスクです。
無料で提供され続ける本当の理由

ここで、少し角度を変えて考えてみます。VPNサーバーの運用には、回線費用、機器の維持費、通信量に応じた従量課金が発生します。
10カ国に拠点を置けば、その負担は相応の規模になるはずです。
にもかかわらず、なぜ無料で使えるのでしょうか。
無料VPNが成立する一般的なパターン
- フリーミアム型:有料プランへの導線として、機能や通信量を制限した無料枠を開放する
- 広告収益型:アプリ内広告の表示料で運用コストを回収する
- 非営利型:大学や財団などが公益目的で運営し、資金は寄付や助成金でまかなう
VPNネコをこの3類型に当てはめてみると、どこにも収まりません。
有料プランへの導線は用意されておらず、広告収入だけで10カ国分のサーバーを賄えるとも考えにくい。
非営利団体が運営しているなら、まず名乗り出て信頼を得ようとするはずです。
残された可能性
収益の出口が見当たらないサービスが動き続けているとき、疑うべきは通信データそのものが商品になっている可能性です。
VPNを経由する通信には、ログイン時のIDとパスワード、通販サイトで入力するクレジットカード番号、メールアドレスなどが含まれます。暗号化されていれば中身は読めませんが、その暗号化を行っているのが運営者本人である以上、理屈のうえでは通信内容を把握できる立場にあります。
実際、あるVPN事業者が数千件規模のユーザーログとAPIアクセス記録をウェブ上に露出させ、そこにパスワードやID情報が含まれていたという事故も報告されています。
クレジットカードの不正利用や、大手企業をかたるフィッシングメールは日常的に発生しています。
その原材料となる情報が、どこかで安く仕入れられているのは間違いありません。
無料VPNがその供給元になっていないと断言できる根拠は、少なくともVPNネコには用意されていないのです。
実測して分かった通信速度の実力

安全面の話が続きましたが、実用性の面でも課題があります。
編集部でVPNネコに接続して計測したところ、ダウンロード速度は1Mbps前後にとどまりました。
1Mbpsで何ができるか
- メールの送受信:問題なく使える
- テキスト中心のサイト閲覧:やや待たされるが実用範囲
- SD画質の動画視聴:読み込みが頻繁に止まる
- HD以上の動画視聴:ほぼ不可能
- 大容量ファイルのダウンロード:現実的でない
海外の配信サービスを日本から楽しみたい、という動機でVPNを探している方にとって、この速度は致命的です。
安全性の問題を脇に置いたとしても、目的を果たせないアプリだと言わざるを得ません。
もっとも、速度は所詮おまけの話です。
運営元とセキュリティ方針の不透明さに比べれば、優先順位の低い欠点だと考えてください。
利用者はVPNネコをどう見ているか

ネット上に投稿されている感想を集めてみました。
海外配信の映画を視聴できたという報告は確かに存在します。
回線速度は落ちるものの、目的の映像コンテンツにはアクセスできたという内容です。
一方で、危険性を指摘する声も相当数見つかります。
X(旧Twitter)では、VPNネコを使っているユーザーが多いようだが勧められない、有料の信頼できるVPNやBraveのVPN、あるいは大手が提供する容量制限付きの無料枠を使うほうがはるかにましだ、といった投稿がありました。
投稿者は、VPNネコの収益源は広告と個人情報の売買ではないかとの見方を示しています。
Yahoo!知恵袋にも、示唆に富む回答が寄せられていました。
要約すると、危険かどうかを本当に知っているのは運営者だけであり外部からは断定できない、ただしITリテラシーのある人間は無料VPNを選ばない、という内容です。
理由として、VPNサーバーの運用にはコストがかかり、ボランティアでないなら何らかの形でそのコストを回収しているはずだと説明しています。
誰が運営しているのか、どうやって費用を回収しているのかが不明瞭なサービスを避けるのは当然だ、というわけです。(出典:Yahoo!知恵袋)
「危険だと証明されていない」ことと「安全である」ことは別問題です。
この区別が、無料VPNを評価するうえでの出発点になります。
有料VPNと横並びで比べてみた

VPNネコと、当サイトが推奨する有料VPNを同じ項目で並べると、差は歴然としています。
主要項目の比較
|
比較項目 |
VPNネコ |
|||
|---|---|---|---|---|
|
運営元の所在 |
不明 |
英領バージン諸島 |
パナマ |
日本 |
|
ノーログポリシー |
なし |
あり |
あり |
あり |
|
サポート体制 |
なし |
日本語対応可 |
日本語対応可 |
規約まで含めてすべて日本語 |
|
通信速度 |
遅い |
高速 |
良好 |
良好 |
|
サーバー設置国 |
10カ国 |
113カ国 |
126カ国 |
50カ国 |
|
サーバー数 |
不明 |
3,000台以上 |
5,200台 |
2,000台以上 |
|
月額料金 |
無料 |
549円~ |
439円~ |
360円~ |
|
返金保証期間 |
– |
30日 |
30日 |
30日 |
意図的に、料金を表の下のほうに配置しました。
VPNを選ぶ際に最初に見るべきは価格ではなく、運営元が特定できるか、ログを残さないと明言しているか、困ったときに連絡が取れるかだからです。
この3項目でVPNネコはすべて「なし」または「不明」となり、有料VPNはすべて明確な回答を持っています。
差額は月あたり数百円にすぎません。
なお、いずれのサービスも30日間の返金保証を設けています。実質的に無料で試したうえで、合わなければ返金を受けられる仕組みです。
「無料で試したい」という要望は、この保証制度を使えば満たせます。
安全に利用できるVPNランキングまとめ
インターネットを安心安全に使うには、VPNサービスの質が非常に重要です。
特に「日本サーバーの品質と数」「通信速度」「セキュリティ性能」の3点を重視して選ぶことをおすすめします。
以下に、実際に海外からの利用で高い評価を得ているVPNを3つご紹介します。
ExpressVPN:接続速度と安定性で業界最高水準

|
|
内容 |
|---|---|
|
本社所在地 |
英領バージン諸島 |
|
月額料金(2年プラン) |
$4.49〜/月 |
|
返金保証 |
30日間 |
|
サーバー台数 |
3,000台以上 |
|
対応国数 |
113カ国 |
|
同時接続台数 |
10〜14台(プランによる) |
|
日本語対応 |
アプリ・サポートともに対応 |
全世界で400万人以上が利用するExpressVPNは、VPN LIFEの速度検証で常にトップクラスの数値を記録しています。
一般的なVPNアプリは起動から接続完了まで30〜60秒かかりますが、ExpressVPNはその工程をわずか10秒ほどで完了。
毎日使うツールとしてのストレスのなさは、長期利用者からも高い評価を得ています。
地域制限への対応力も高く、4K動画の視聴でも品質低下を感じにくい通信速度を維持。
中国からの接続実績においても安定していると評価されており、渡航先を問わず使えます。
ExpressVPNのメリット・デメリット
-
通信速度・安定性ともに業界トップクラス
-
アプリの起動から接続まで最速10秒程度
-
113カ国のサーバーに対応し、用途の幅が広い
-
ノーログポリシーを採用し、通信履歴を保持しない
-
ビットコインによる匿名支払いに対応
-
日本語でのサポートにも対応
-
他社と比べると月額料金はやや高め
\【VPN LIFE特典】/
3ヵ月の無料期間が追加でもらえる!
NordVPN:コストと機能のバランスに優れた定番サービス

|
|
内容 |
|---|---|
|
本社所在地 |
パナマ |
|
月額料金(2年プラン) |
$3.99〜/月 |
|
返金保証 |
30日間 |
|
サーバー台数 |
8,000台以上 |
|
対応国数 |
140カ国以上 |
|
同時接続台数 |
10台 |
|
日本語対応 |
アプリ・サポートともに対応 |
NordVPNは新規利用者数が世界最多規模を誇るVPNです。
8,000台以上という圧倒的なサーバー数を持ち、混雑時でも安定した速度を確保しやすい点が特徴です。
長期プランを選択すれば月額料金を大幅に抑えられるため、コストパフォーマンスを重視する方に向いています。
一方、中国国内からの接続では不安定になるケースが報告されているため、中国滞在が多い方はExpressVPNを優先的に検討してください。
NordVPNのメリット・デメリット
-
世界最大規模の利用実績があり信頼性が高い
-
サーバー数が多く、接続先の選択肢が豊富
-
長期プランでは業界内でも安価な部類に入る
-
ノーログポリシーを採用
-
暗号通貨支払いに対応
-
1ヶ月プランは割高になる
-
中国からの接続では不安定になる場合がある
\ 30日間全額返金保証!/
Surfshark:接続台数無制限で家族・複数デバイスに最適

|
|
内容 |
|---|---|
|
本社所在地 |
オランダ |
|
月額料金(2年プラン) |
$2.39〜/月 |
|
返金保証 |
30日間 |
|
サーバー台数 |
4,500台以上 |
|
対応国数 |
100カ国 |
|
同時接続台数 |
無制限 |
|
日本語対応 |
アプリ・サポートに対応 |
主要VPNサービスの中でも月額料金が低いのが魅力のSurfshark。
新興のサービスですが、通信速度は大手と比較しても遜色なく、世界的な評価も年々向上しています。
同時接続台数に制限がないため、スマートフォン・タブレット・PCといった複数デバイスを1アカウントで使い回したい方や、家族と共有したい方に特に最適。
ただし、地域ブロックへの対応はExpressVPNやNordVPNに比べてやや弱い面があり、特定のサービスで接続が安定しないケースも見受けられます。
Surfsharkのメリット・デメリット
-
3サービス中、最も月額料金が安い
-
同時接続台数が無制限で家族利用に最適
-
大手に引けを取らない通信速度
-
ノーログポリシーを採用
-
暗号通貨支払いに対応
-
地域ブロックへの対応力が他社より弱い場合がある
-
運用実績が競合よりも短い
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FAQ:よくある質問
VPNネコについて寄せられることの多い質問にお答えします。
すでにVPNネコをインストールしていますが、削除すべきですか?
削除することをおすすめします。
記事内で説明したとおり、運営元とデータの取り扱い方針が不明である以上、端末に残しておくメリットはありません。
あわせて、VPNネコを接続中に入力したパスワードは変更しておくと安心です。
クレジットカードを使った覚えがあるなら、利用明細に身に覚えのない請求がないか確認してください。
VPNネコの代わりに、中国で使えるVPNはありますか?
中国のネット規制環境下でも動作するVPNは複数あります。
ただし、規制の仕組みは随時更新されるため、実績のある有料サービスを選ぶことが重要です。
中国で実際に使えたVPNを以下の記事にまとめています。
>>>関連記事:中国で使えるおすすめVPN5選!実際に使ってみた結果
VPNネコで海外サーバーに接続し、サブスクを安く契約しても大丈夫ですか?
避けてください。契約手続きの過程では、クレジットカード番号やアカウント情報を入力することになります。
これらの情報が第三者に渡らない保証がない環境で決済を行うのは、リスクに見合いません。
節約目的でVPNを使うのであれば、セキュリティ方針を公開している有料VPNを選んでください。
年間で1万円前後の削減が見込める使い方については、以下の記事で解説しています。
>>>関連記事:サブスクが安くなるおすすめのVPNランキング
無料VPNのなかに、使ってよいものはありますか?
運営会社が明示されており、有料プランの入り口として無料枠を提供しているサービスであれば、選択肢に入ります。
大手プロバイダが通信量の上限付きで開放しているプランなどが該当します。
判断基準はシンプルです。
その会社が、どうやって利益を出しているか説明できるかどうか。
それが説明できないサービスは、あなたのデータで利益を出している可能性を疑ってください。
まとめ:タダほど高いものはない

VPNネコの利用を推奨しない理由を、あらためて整理します。
VPNネコをおすすめできない理由
- 運営会社の実体が確認できず、名義変更を繰り返している
- 暗号化方式やログ保存に関する方針が一切公開されていない
- 収益構造が説明できず、通信データの二次利用が疑われる
- 通信速度が実測1Mbps程度にとどまり、動画視聴に耐えない
VPNは、あなたの通信すべてが通り抜ける関所です。
その関所を誰が管理し、通過した荷物の中身をどう扱っているのか。
それが分からない状態で使い続けるのは、財布を見知らぬ人に預けて「たぶん返してくれるだろう」と期待するのに似ています。
世界には、月々数百円で身元を明かし、第三者監査を受け、快適な速度を提供しているVPNサービスがいくつも存在します。
返金保証を使えば、実質的な負担なしで比較検討することも可能です。
わずかな出費を惜しんだ結果、後から大きな代償を払うことのないようにしましょう。
サービスの選び方に迷ったら、通信速度を最優先にするならExpressVPN、コストパフォーマンスを重視するならNordVPN、複数デバイスでの利用や家族との共有を考えているならSurfsharkを選ぶとよいでしょう。
いずれも30日間の返金保証があるため、まず試してから判断することもできます。


